助っ人登場
介護保険を使って実家にヘルパーさんが来てくれる事になった。
警戒心の強い母は知らない人を家に入れる事に抵抗があるので、ヘルパーさんが来る日に私も実家に行く事になった。
ヘルパーさんが来てくれる曜日は生協の配達が届く日でもあるので都合が良い。
2021年10月某日、朝8時半に家を出てJRで実家へ向かった。
実家は途中リフォームはしているが、築50年と年代ものの家だ。
恥ずかしい話しだが、母が捨てずに溜め込んだせいでどの部屋も物で溢れている。
母は捨てるものは無いと言うのだが、私から見たら不要な物ばかり。
悲しいけれどゴミ屋敷である。
ヘルパーさんには本当は買い物や洗濯、炊事などを頼みたかったのだが、散らかっている家を見たケアマネジャーさんの提案で、まずは家を片付けましょうという事になったのだ。
11時、時間通りににヘルパーさんはやって来た。
40代後半の小柄な女性だった。
まずは母が一日を過ごす居間と台所から片付ける事になった。
契約した時間は1時間半。
片付けがスタートした。
居間は母が趣味で通っていた習字、水墨画教室の道具、用紙、洋服箪笥に入り切らない服、
書類、賞味期限の切れたお菓子、100均で購入した雑貨、通販で購入したCD等々、とにかく色んな物で溢れている。
ヘルパーさんは母に聞きながら次々といらないものをゴミ袋に詰めていく。
趣味の道具はもう二度と使わないのだが、母が大切にしているので、とりあえず二階に運ぶ。
居間はみるみるうちに綺麗になった。
捨てるものは何も無いと言っていた母だが、ヘルパーさんに聞かれると「それはもう要らないわ」と素直だった。
部屋が綺麗になるとやはり気分が良いらしく、喜んだ。
ヘルパーさんは1時間半ノンストップで片付けをして、風のように爽やかに帰って行った。
続きます