母が亡くなった後は悲しむ暇もないほど色々な手続きに追われる日々がやって来た。 葬儀に関してはあらかじめ葬儀会社を決めておいてパンフレットなどをもらっていたので、すぐに電話連絡が出来た。 身内の死を待っているようで抵抗がある方もいるかもしれな…
四月、長い冬が過ぎ雪が溶けふたたび実家の片付けが始まった。 はずだった。 だが頼みの綱のAちゃんがパートを始めてしまった。 働き者のAちゃんは少しでも時間が出来たら働きたいと望んでいたのだ。 下の子が幼稚園の年少さんになったので、ようやく願い通…
しばらく間が空いてしまいました。 またぼちぼち綴っていこうと思います。 電話してから1時間ほどで水道局から派遣された業者が来てくれた。 60代位と20代位の男性2人組だ。 外の止水栓は雪の下。 まず1メートルの雪を掘って見つける事から。 2人は持参し…
Aちゃんの活躍で各部屋の床が見えてきた。 2階の増築した部屋は思っていたよりも綺麗で畳も状態が良い事が分かった。 12月に入り2階には暖房設備が無いので一旦片付けは休止になった。 水道が凍結しないように止水栓を閉めたのだが、どうしてもお風呂場の止…
Aちゃんは将来住むなら一軒家と決めていたそうで、実家をリフォームして住む事をとても喜んでいた。 片付け始めたらAちゃんはその才能を開花させた。 まずは大量に残された母の衣類から。 Aちゃんはとにかく速い。躊躇なくどんどんゴミ袋に詰めていく。 私や…
大型冷蔵庫を片付けた後何度か実家に通って片付けをしていたのだが、夏になり気温が上がってからは実家への足が遠のいてしまった。 実家にはエアコンが無いのだ。 本格的に実家の片付けが始まったのは10月に入ってからだった。 話し合いの結果、長男が実家を…
5月某日、便利屋さんと約束した日が来た。 早めに実家へ行き窓を開け待っていると便利屋さんは軽トラでやって来た。 大きな冷蔵庫を運ぶので二人で来るとは聞いていたのだが、そのもう一人は女性だった。 開かない冷凍庫の扉にドライバーを捩じ込んで格闘す…
ご無沙汰しました。 遠方にいる兄が心筋梗塞で入院したり、息子家族が全員インフルエンザに罹ったり、主人が熱を出して寝込んだりと私以外の家族の不調が続き何かと忙しくしておりました。 兄のお見舞いにも行って来ました。 ようやく皆落ち着いたのでまたぼ…
意を決して開いた冷蔵庫の中身は思っていたよりは少なかった。 まずは冷蔵室から。 当たり前だが全滅しており、悪臭を放っていた。 マスクを二重にしても無理だった。 厚めのビニール袋を二重にしてどんどん詰めていく。 賞味期限が2年前の日付けどころかそ…
中身の入った使えない冷蔵庫の事はもちろん分かっていた。 実家の電化製品はだいたいのものが長持ちする。 冷蔵庫もかれこれ20年は使っていたのではなかっただろうか。 さすがに壊れたようで、母からSOSが来たのは2年ほど前である。 本来ならば新しい冷蔵庫…
母の亡くなる前の様子を綴ってみたのですが、まだ早かったみたいで、少し辛くなってしまいました。 書いては消し書いては消しを繰り返していました。 そこでしばらくは空き家になった実家の話しを書いていこうと思います。 実家は私のマンションから高速を使…
昨年6月中旬から多少の変化はあったものの、母の老人ホームでの日々は穏やかに過ぎて行ったはずだった。 だが7月になり、母のリハビリパンツに突然謎の出血が見られたというケアマネジャーさんの知らせから、母の様子が急に変化した。 今年の夏は異常に暑か…
母は亡くなる4日前までポータブルトイレで用を足す事が出来た。 ポータブルトイレで用を足せるので母はしきりにリハビリパンツをやめて普通のショーツを履きたいと願っていた。 私に買ってきて欲しいもののメモに何度もショーツ3枚と書いていた。 でも、その…
母は91歳の4月に圧迫骨折で入院するまでちゃんと1人でトイレに行けていた。 救急で運ばれた病院で生まれて初めてオムツを身につける事になった。 入院中はコロナ禍だったため面会は出来なかったので、母に感想を聞く事はできなかったのだが、辛い思いをした…
母の施設での生活は今思い返すと大半は穏やかに順調に過ぎて行ったと思えるのだが、実際は色々あった。 母は私の事は最後までちゃんと認識出来たし、去年の秋と亡くなる直前埼玉から会いに来た兄の事も認識出来た。 朝昼晩の食事もスタッフが部屋に迎えに来…
昨年の6月15日から母の施設に通う生活が始まった。 入居当初は足りない物を届けたり、母の不安な気持ちに寄り添って毎日通った。 歩いて5分と立地が良かったので行きやすかったのだ。 だが7日目に施設長に言われた。 「いつでもどうぞとは申しましたが、これ…
お久しぶりです。 母が8月13日に亡くなりました。 施設(住居型老人ホーム)で過ごしたのは1年2ヶ月、享年92歳でした。 9月30日に四十九日が過ぎました。 母は無事に天国へ旅立って行きました。 悪い行いはしていないので、天国へ行ったはずです。 先に旅立っ…
91歳、一人暮らしの母が腰椎骨折で入院したのをきっかけに施設に入居するまでの話しはこれで終了です。 母が施設に入居してから5ヶ月が経ちました。 今は週に一度おやつを持って施設を訪れています。 コロナ禍で面会が出来ない施設が多い中、母の施設は施設…
6月15日。 いよいよ母の施設入居当日が来た。 早めに病院へ行き会計を済ませ待っていると、施設から施設長ともう一人施設の方が来てくれた。 病院から施設までは車椅子でも行ける距離なのだが、少し肌寒い日だったので施設の車を出してくれたのだ。 車椅子に…
母の施設入居に伴いまずは区役所へ行き住所変更をした。 健康保健、介護保険の住所も変更した。 次に施設に必要なものの購入。 TVや扇風機は実家から持って行くとして、冷蔵庫は買わなくてはならない。 夏に向かってアイスを食べたいだろうなと予測して、ホ…
母が施設に入る事を了承してくれた2週間後、病院のスタッフと今後施設で母の介護に関わる人達が会議をするので来て欲しいとケースワーカーさんから連絡があった。 当日病院の会議室には思っていたより大勢の人が集まっていた。 内訳は*病院スタッフ4人(ケ…
施設を決めた翌日病院のケースワーカーさんと会い、今後の事を相談した。 母に施設の話しをする日を1週間後に決め、その日はリモートで兄にも参加してもらう事にした。 私の説得が上手くいかなかった場合は兄に話しをしてもらおうと思ったのだ。 果たして母…
話しが行ったり来たりしておりますが、ここからはまた今年の話です。 5月の半ばに病院のケースワーカーさんから連絡が来た。 すぐに入居出来る施設を数カ所探してくれたとの事。 病院の面談室でパンフレットを見せてもらい説明を受けた後、徒歩圏内の2つの施…
3件目の見学から2週間後、4件目の施設を見学に行った。 ここはマンションから少し遠く、一人で行くにはバスに乗らなくては行けない距離だったので、夫に車を出してもらい同行してもらった。 この施設は2階建てのサ高住。 今まで見学した施設と異なり木造建築…
写真の添付も無く飾りっ気の無いブログなのに、読んでいただきありがとうございます。 2件目を見学した同じ日に続けてもう1件サ高住を見学した。 以前のブログ「リハビリ型の病院」で書いた施設で、母が転院した病院の系列施設だ。 ここはマンションから徒歩…
1件目の施設を見学した2日後、今度は徒歩20分の場所にある施設を見学に行った。 この日夫は少し風邪気味だったので、私1人で出かけた。 1件目は"有料老人ホーム"だったが、この日行ったのは"サービス付き高齢者住宅"いわゆる"サ高住"だ。 サ高住については少…
昨年10月の初めから施設見学がスタートした。 1件目はマンションから徒歩30分の場所にある全国展開の大きな三階立ての有料老人ホーム。 この施設は一昨年4月にオープンと新しかった。 この日は夫も一緒に行くと言ってくれて車を出してくれた。 車だと5分もか…
ケースワーカーさんに施設を探してもらう事になったが、実は私は昨年の秋に4つ施設を見学をしていた。 その頃はまだ介護認定も受ける前だったし、もちろん母には内緒だった。 マンションで母と週末同居をしていた頃、何かの話しで老人ホームが話題に上がった…
5月某日、母が私の家の近くの病院に転院してから3週間経った頃、リモートで母、母の担当医と面談する事になった。 場所は病院の会議室。 ケースワーカーさんと一緒にパソコンの画面の前で待っていると、看護師さんと車椅子に乗った母が現れた。 私が手を振る…
実家の片付けは長い間私の頭痛の種だった。 父が存命中も母は自由に欲しいものを買っていたのだが、父が亡くなった後はますます物を買うようになった。 洋服、帽子、バッグ、靴を山ほど買った。 食糧も在庫を管理せずどんどん買うので、冷蔵庫はいつもパンパ…