母のトイレ事情

母は91歳の4月に圧迫骨折で入院するまでちゃんと1人でトイレに行けていた。

 

救急で運ばれた病院で生まれて初めてオムツを身につける事になった。

 

入院中はコロナ禍だったため面会は出来なかったので、母に感想を聞く事はできなかったのだが、辛い思いをしたのだろうなと思う。

 

リハビリが出来る病院(いわゆる老人病院)に移ってからもそのままオムツを履いていた。

オムツと言ってもリハビリパンツである。

リハビリ病院では自力で排泄が出来るように力を貸して下さったようだ。

そのおかげで車椅子で看護師さんに連れて行ってもらいトイレに行けるようになったと聞いた時は嬉しかった。

リハビリパンツなので自分でちゃんと上げ下ろしが出来るのだ。

 

住居型老人ホームに移ってからもリハビリパンツは履いていたものの、昼間はちゃんとトイレで排泄ができていた。

ただいちいちスタッフの方をボタンで呼びベッドから車椅子に乗り換えて行かなくてはならないので大変だったと思う。

 

昼間はスタッフがたくさんいるが問題は夜である。

人手不足なのだろう、夜間はスタッフがたった一人なのだ。

3階建てのホームに入居者は24人。

1人でトイレに行ける方は良いのだが、母のように車椅子に乗らないと移動できない方もいる。

 

スタッフを呼ぶボタンを押しても間に合わない事が多かったらしい。

入所して1週間位経った頃施設長から朝方はシーツを濡らすほど漏れてしまうので、たくさん吸収するパッドを買って来て欲しいと言われた。

 

私はそこで初めてリハビリパンツにパッドを重ねる事で調整が出来ることを知った。

 

入所して1ヶ月経ちケアマネジャーさんの聴き取りがあった。

その時にスタッフの方から母が夜間20回もボタンを押した日があった事を初めて聞かされて驚いた。

1人しかないスタッフさんはさぞ大変だったろう。

 

昨年8月に入り母の施設のスタッフにコロナ患者が出てしまった。

家族はしばらくの間面会禁止になった。

 

2週間の面会禁止が解けて母に会いに行くと部屋に簡易トイレが置いてあった。

見た目は椅子のような作りになっている。

 

ベッドのすぐ横に設置されているので、母は1人で用を足せるようになっていた。

夜も1人で出来ているそうだ。

臭い消しの液体を入れているせいかほとんど臭わない。

すばらしい!!

 

続きます。